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更新日:2024年2月21日
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GAPとは、Good Agricultural Practiceの略であり、直訳すると『良い(Good)、農業の(Agricultural)、実践(Practice)』となり、未来永劫、持続的な農業生産活動を行うために必要な取組のことです。
富山県では「適正農業管理」と称しています。
この良い農業を実践するために農業者等は、以下の3つの目的を達成するため、生産から出荷までの各工程おける危害を未然に防ぐための持続的な改善活動に取り組むことが求められます。
GAPの取組に当たっては、GAPそのものの考え方やどのような取組が必要なのか、その根拠や取組内容を十分理解することが重要です。
富山県ではそれらを取りまとめ、「とやまGAP」実践の道しるべとなる「富山県適正農業規範(とやまGAP規範)」を平成23年12月に策定し、24年度から、本県農業者のGAPの取組促進に向けて、その普及啓発に努めています。
なお、GAPに取り組む際には、まずは、自らの農業生産活動において、”BAP(バップ)”が潜んでいないか、気付くことからはじめるとスムーズに導入することができます。
事例1:不適切な廃棄物処分
事例2:不適切な農薬等の保管
事例3:記録不備等による説明不足やクレームの発生
事例4:農作業事故の発生(ヒヤリ・ハット含む)
事例5:組織内でのルールの欠如やコミュニケーションの不足
BAPとは、Bad Agricultural Practiceの略であり、不適切な農業行為のことで、”GAP”を決定づけるものです。
実践している農業生産活動の中に問題がある(悪い)から、改善(正しくすること)が必要と言われるのです。
GAPのためには、どこが問題なのか、なぜ問題なのか、どうすれば良いのかを明らかにすることが必要です。
なお、GAPにおいて「適正」とされるためには、次の3原則を満たす必要がありますので、自らの農業生産活動がこれらを満たしているか、確認してみましょう。
これまでの常識が非常識になる時代です。昔から同じ作業をしていても現在の法令や科学的知見に照らすと不適切な行為となっていることがあります。
とやまGAP規範では、現在関連する法令等や科学的知見に基づき、規範項目や取組事項をまとめています。比較的意識の高い食品安全だけでなく、環境保全や労働安全の様な幅広い分野も対象にして取り組むことが必要です。
農業現場において、リスクの対処については暗黙の了解とする部分が多く、リスクを評価して予防することに慣れていない場合が多くあります。
近年、農業現場においても様々な事件・事故が発生しており、「後始末より、未然防止」といわれるように、問題が起こってからの対処では、コスト負担だけでなく、信用失墜等、経営に対する負担が大きくなる恐れがあります。このため、作業毎にリスクを評価して予防的な対策を行うことが必要です。
国際的な環境の汚染や破壊は、発生源が優先して改善するべきであるとされており、農業においても、汚染者がその損害を負担すべきという考え方が求められています。
環境保全に取り組むことは、ただ単に「人に迷惑をかけてはいけない」だけでなく、「未来の世代に負荷を残さない」という考えのもと、汚染者負担の原則をしっかり意識する必要があります。
持続的な農業を行うためには、”BAP”を改善することが必要であり、農場に存在する”BAP”が改善されれば、その農場は”GAP”になるのです。
GAPはすでに、生産者の皆さんが実践していることがほとんどです。
しかし、これまでの農業生産活動では経験や勘に頼り、客観的に確認できない(見えない)部分が多く、より良い農業を目指すためには、生産工程に応じた危害防止のための点検を行い、対策をルール化し、必要な場合は文書に残すことが大切です。
生産者の皆さんは、県が示す「とやまGAP規範」に基づき、自らの農業生産活動における”BAP”に気づき、これを改善するなど、意識的な”GAP”に取り組みましょう。
詳しくは「実践しよう!」をご参照ください。
GAPは農業者が主体的に取り組むものであり、消費者や実需者等からのさらに高いレベルの要望に応える農業者については、とやまGAP規範にはない規範項目について追加することや、あるいは規範に基づくGAP規準のレベルを高く設定するなど、個々の農業者がそれぞれの経営の目標や目的、レベルに応じ、創意工夫して取り組むことができます。
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