安全・安心情報
更新日:2021年2月24日
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公共工事のニーズに合わない、または、競合する製品・材料があるため利用されにくい製品の例を紹介します。
優れた新製品を開発しても、公共事業費が年々減少しているため、新設・新築工事向けの製品では、販売量の拡大が十分に期待できません。
一方、定期的に必要となる施設の更新(維持修繕工事)に適した新製品で、コスト縮減に直結するものは、コンスタントに需要が見込めます。
たとえば、舗装修繕工事の場合では、発生する廃アスファルトを現場内で再生利用する低コストの機械や、クラックが再発しにくい優れた補修用注入材などが求められています。
また、「建設リサイクル」におけるリデュース・リユース・リサイクルの取り組みにおいて、最も優先すべきはリデュース(廃棄物の発生抑制)なので、このような環境配慮型の製品が強く求められています。
繊維業界で各種の技術ノウハウを持っているが、土木分野で応用できないか?
開発テーマ | 目づまりしにくい暗渠排水 | 色あせしにくいカラー舗装 |
---|---|---|
必要な技術 | 効率の良いフィルター(繊維)素材 | 耐久性の高い染色・着色技術 |
住宅の解体で発生する廃瓦や、鋳物業界で副産物として発生する鋳物砂の処理に困っているが、土木資材にリサイクル利用できないか?
愛知県のリサイクル認定製品の中に廃瓦や鋳物砂を利用した製品があるので、参考にしてください。
http://www.pref.aichi.jp/kensetsu-somu/aikuru/aikuru/sys02.html(外部サイトへリンク)
新製品に必要な条件は、3つのキーワードに集約されます。
すなわち、Local(地場産業の活用)、Low-cost(コスト縮減)、Convenient(使い易いこと)が重要です。ここで、Convenientとは、視点を変えると「いかに公共工事のニーズに適応した商品を開発するか?」であり、このホームページがお役にたてば幸いです。
ところで、3つのキーワードを覚えやすいように縮めるとLO-CO-COとなります。美術史に出てくる「ロココ」はフランス王政の末期、貴族社会の中で新たに市民階級が台頭した時代です。新しい時代の到来を予感させる言葉であり、今後の土木新製品の開拓やベンチャービジネスの成功を期待しています。
土木製品のニーズに対し、どんな技術で対応すべきか、アプローチの方法は様々です。着想次第で、あなたが得意な分野の技術を活用できます。
たとえば、「製品ニーズ:着雪しにくい道路標識」をどうやって実現させるか、考えてみましょう。フードやカバーを設置する方法もあれば、雪が付着しない(滑り落ちる)材質を用いるとか、熱で融かすなど、いろいろアイデアが浮かびます。
ここで、雪を熱で融かす方法には、商用電源を使うのでなく「ライフサイクルコストの低い熱源が欲しい」という更なるニーズがあります。大部分の標識は地中に基礎を埋めますから、もし、効率的に地熱を集める技術を持っていれば、うまく応用できるかもしれません。(ちなみに、福井県では地中熱を利用した融雪技術の開発が進んでいます)
また、この方法は「製品ニーズ:曇りにくいカーブミラー」の開発にも使えます。曇りにくい鏡と聞けば、洗面所の鏡やメガネに使用されるコーティング技術がないと駄目だろう、と思いこみがちです。しかし、あきらめずにアイデアを練れば、きっと良い案が見つかるでしょう。
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