更新日:2021年2月24日

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ワンポイントアドバイス

「ワンポイントアドバイス」とは?

●技術開発が活発なリサイクル製品の動向など、新製品開発のポイントを簡潔にアドバイスします。●過去の技術相談の中から、相談者以外に

1.[ニーズに合わない開発事例]

公共工事のニーズに合わない、または、競合する製品・材料があるため利用されにくい製品の例を紹介します。

  • 建設リサイクル以外の再生砕石
    公共工事では「建設リサイクル」の一環として、コンクリート廃材等をリサイクルした再生砕石(RC40)の使用を原則としています。
    このため、他産業から発生する廃棄物(スラグ等)を利用したリサイクル製品を開発しても、使用される機会はわずか(RC40が入手できない時)しかありません。
  • 間伐材と競合する木質系リサイクル製品
    公共工事では間伐材の利用を推進しているので、廃木材等を利用した木質系のリサイクル製品を開発する場合には、用途が重複しないよう配慮が必要です。

2.[新設よりも更新需要が狙い目]

優れた新製品を開発しても、公共事業費が年々減少しているため、新設・新築工事向けの製品では、販売量の拡大が十分に期待できません。

一方、定期的に必要となる施設の更新(維持修繕工事)に適した新製品で、コスト縮減に直結するものは、コンスタントに需要が見込めます。
たとえば、舗装修繕工事の場合では、発生する廃アスファルトを現場内で再生利用する低コストの機械や、クラックが再発しにくい優れた補修用注入材などが求められています。
また、「建設リサイクル」におけるリデュース・リユース・リサイクルの取り組みにおいて、最も優先すべきはリデュース(廃棄物の発生抑制)なので、このような環境配慮型の製品が強く求められています。

3.[繊維技術の活用法]

相談

繊維業界で各種の技術ノウハウを持っているが、土木分野で応用できないか?

アドバイス

開発テーマ 目づまりしにくい暗渠排水 色あせしにくいカラー舗装
必要な技術 効率の良いフィルター(繊維)素材 耐久性の高い染色・着色技術

4.[建設副産物等の有効利用]

相談

住宅の解体で発生する廃瓦や、鋳物業界で副産物として発生する鋳物砂の処理に困っているが、土木資材にリサイクル利用できないか?

アドバイス

愛知県のリサイクル認定製品の中に廃瓦や鋳物砂を利用した製品があるので、参考にしてください。
http://www.pref.aichi.jp/kensetsu-somu/aikuru/aikuru/sys02.html(外部サイトへリンク)

5.[新製品開発のコンセプトはロココ調]

新製品に必要な条件は、3つのキーワードに集約されます。
すなわち、Local(地場産業の活用)、Low-cost(コスト縮減)、Convenient(使い易いこと)が重要です。ここで、Convenientとは、視点を変えると「いかに公共工事のニーズに適応した商品を開発するか?」であり、このホームページがお役にたてば幸いです。
ところで、3つのキーワードを覚えやすいように縮めるとLO-CO-COとなります。美術史に出てくる「ロココ」はフランス王政の末期、貴族社会の中で新たに市民階級が台頭した時代です。新しい時代の到来を予感させる言葉であり、今後の土木新製品の開拓やベンチャービジネスの成功を期待しています。

6.[ニーズに答える技術はいろいろ]

カーブミラー土木製品のニーズに対し、どんな技術で対応すべきか、アプローチの方法は様々です。着想次第で、あなたが得意な分野の技術を活用できます。
たとえば、「製品ニーズ:着雪しにくい道路標識」をどうやって実現させるか、考えてみましょう。フードやカバーを設置する方法もあれば、雪が付着しない(滑り落ちる)材質を用いるとか、熱で融かすなど、いろいろアイデアが浮かびます。
ここで、雪を熱で融かす方法には、商用電源を使うのでなく「ライフサイクルコストの低い熱源が欲しい」という更なるニーズがあります。大部分の標識は地中に基礎を埋めますから、もし、効率的に地熱を集める技術を持っていれば、うまく応用できるかもしれません。(ちなみに、福井県では地中熱を利用した融雪技術の開発が進んでいます)
また、この方法は「製品ニーズ:曇りにくいカーブミラー」の開発にも使えます。曇りにくい鏡と聞けば、洗面所の鏡やメガネに使用されるコーティング技術がないと駄目だろう、と思いこみがちです。しかし、あきらめずにアイデアを練れば、きっと良い案が見つかるでしょう。

お問い合わせ

所属課室:土木部建設技術企画課 

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 防災危機管理センター7階

電話番号:076-444-3316

ファックス番号:076-442-7954

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