高岡市金屋町の国重要伝統的建造物群保存地区の選定について
かねてより地域の歴史と文化の継承のため、適切な保存と活用に向けて取組を進めていた高岡市の金屋町が、10月19日(金曜日)に開催予定の国の文化審議会において、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定の答申を受ける予定ですので、ご案内いたします。
1 文化財の概要
- (1)名称:高岡市金屋町伝統的建造物群保存地区
- (2)所在地:高岡市金屋町及び金屋本町の各一部
- (3)面積:約6.4ha
- (4)保存地区の概要:
- ア 高岡開町にあたり、加賀藩主前田家二代利長が砺波郡西部金屋(現:高岡市戸出)から7人の鋳物師(いもじ)を招き鋳物産業を興させた高岡鋳物発祥の地
- イ 「サマノコ」と呼ばれる繊細な格子や袖壁など、美しい意匠や豊な造作を持つ町家が良好に保存され、鋳物師の町場として栄えた往時の姿を今日に伝える
2 国の選定理由
- (1)高岡城下の建設に伴い鋳物師が集住して形成された町並みが、今日まで良好に継承
- (2)意匠的に優れた外観や質の高い造作を持つ町家、作業場、土蔵など鋳物鋳造に関わる建物が良好に保存され、特色ある歴史的風致を良く伝える
3 登録の意義
- (1)鋳物師町としては全国で唯一の重要伝統的建造物群保存地区
- (2)今後、地区内の伝統的な建物の修理や環境整備等に国庫補助を活用した支援が可能
- (3)「近世高岡の文化遺産群」の世界文化遺産登録推進に向けた取組みの一つの大きな成果
- (4)高岡市が進める「歴史まちづくり」に弾みがつくとともに、県内各地の優れた歴史的・文化的な地域資源を活用した地域づくりの推進を後押し
【参考】県内の登録文化財
- (1)南砺市相倉伝統的建造物群保存地区 約18ha 平成6年12月21日選定
- (2)南砺市菅沼伝統的建造物群保存地区 約4.4ha 平成6年12月21日選定
- (3)高岡市山町筋伝統的建造物群保存地区 約5.5ha 平成12年12月4日選定
※今回の選定により県内の重要伝統的建造物群保存地区は計4地区となる。
(全国では、41都道府県82市町村102地区となる予定)
地区俯瞰写真
金屋町通りの町並み
代表的な伝統的建造物[袖壁、サマノコなど質の高い造作や美しい意匠が残る町家]