更新日:2021年2月24日

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金属工芸双型鋳造技術(保持者:吉野竹治)

平成2年3月26日指定、認定

鋳造の主要な技法は、双型、ろう型、焼型、生型などである。双型は相型、惣型とも書く。最も古い鋳造技術のひとつであり、梵鐘、鰐口、鍋、釜など円形で単純な鋳物を作るのに適している。

この鋳造法の特色は、原形を作らず、挽き型で直接鋳型を作ることである。まず、外型用枠を作る。心棒に作品を半分に切った形の鉄板を貼り付け、心棒を中心に挽きまわして鋳型砂(粗真土→中真土→仕上げ土)をつけ、外型(雌型)を作り、文様などは外型にへらなどで彫り込む。外型を焼き、外型より肉厚分だけ削って小さく挽き、乾燥した中型をおさめ、鋳込む。双型の製品は彫り込まれた文様が重厚な味わいを持つのが特色である。外型は、製品の形状によっては数十回もの使用に耐えるので、量産性がある。


鋳銅大花瓶
「豊竹」

吉野竹治は、鋳物の基礎技術を小学生時代に父吉野竹次郎から学んだ。吉野家は文政年間から鋳物業を営み、竹治が4代目にあたる。昭和13年に富山県立工芸学校を卒業して本格的に双型鋳造に取り組み、24歳で独立。

近代的製法へ転換する高岡銅器産業の中で、古来の製法を継承し、ひたすら双型鋳造技術を貫く。特に、地金の配合、中型の成形、鋳物砂の選定について深く研究、ピンホールの生じない高度の鋳造技術を確立し、優れた外型成形の技術と相まって、双型鋳造独特の重厚で美しい味わいをもつ製品を作り出している。

【高岡市】

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