トップページ > くらし・健康・教育 > 健康・医療・福祉 > 健康 > 県民センター > 富山県衛生研究所 > 各部の概要 > ウイルス部 > 2023/12/27【新規掲載】論文が掲載されました(ウイルス部)

更新日:2023年12月27日

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研究成果が国際学術雑誌「Viruses」に公表されました(Long-Term Detection and isolation of Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome (SFTS) Virus in Dog Urine)

1.概要

重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) は、SFTS ウイルス (SFTSV) によって引き起こされるマダニ媒介感染症で、ヒトでは約 30% の高い致死率を誇ります。 近年、SFTSVに感染したイヌやネコの体液を介した接触感染例が報告されています。 本研究では、富山県内で初めてSFTSV感染が確認されたイヌ2頭について、臨床的・ウイルス学的解析を実施しました。

1頭は重篤で、もう1頭は軽症でしたが、SFTSV 遺伝子量は両方のイヌでほぼ同じレベルで減少しました。 イヌの血清ではSFTSV遺伝子が低レベルで検出されましたが、発症から約2週間後には検出限界を下回りました。

注目すべきことに、両イヌとも他の検体よりも尿においてSFTSV遺伝子が数千倍高いレベルで検出されました。 さらに、尿中には 2 か月を超える長期間にわたってSFTSV遺伝子が検出されました。 臨床症状は発症後 1 日目または 6 日目に消失しましたが、感染性 SFTSV は3 週間後まで尿中に排出していました。

そのため、症状が治まった後でも、SFTSを発症したイヌの体液、特に尿との接触には注意が必要です。

2.発表雑誌

国際学術雑誌「Viruses」

Long-Term Detection and Isolation of Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome (SFTS) Virus in Dog Urine(外部サイトへリンク)

3.論文タイトル

「Long-Term Detection and isolation of Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome (SFTS) Virus in Dog Urine」

4.著者

佐賀由美子、吉田俊一1、吉田理栄子1、矢澤俊輔、嶌田嵩久、稲崎倫子、板持雅恵、山崎笑子、大石和徳、谷英樹

(1.吉田動物病院)

 

お問い合わせ

所属課室:厚生部衛生研究所ウイルス部

電話番号:0766-56-8143

ファックス番号:0766-56-7326

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