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トップページ > くらし・健康・教育 > 健康・医療・福祉 > 健康 > 県民センター > 富山県衛生研究所 > 各部の概要 > ウイルス部 > 2023/6/22【新規掲載】論文が掲載されました(ウイルス部)
更新日:2023年6月22日
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新型コロナウイルス陽性の鼻腔/鼻咽頭ぬぐい液327検体と唾液268検体から、ウイルスの分離率(感染性の有無)について検討しました。その結果、鼻腔/鼻咽頭ぬぐい液検体の分離率45.6%に対し、唾液検体の分離率が23.1%であり、唾液検体の方が感染性のあるウイルス量が有意に少ないことが分かりました。
正常な鼻腔/鼻咽頭ぬぐい液および唾液に同量のSARS-CoV-2を添加して作製した模擬検体を用いて、検体種によるウイルス分離率の比較をしました。その結果、唾液添加模擬検体の分離率が有意に低くなり、臨床検体を使った実験を支持しました。
唾液検体の分離率の低さが唾液のどの成分に起因するのかを明らかにするため、唾液に多く含まれるラクトフェリン、アミラーゼ、カテリシジン、ムチンについて、機能を検証しました。その結果、ラクトフェリンとアミラーゼは、SARS-CoV-2の感染を抑制することが判明しました。
国際学術雑誌「Scientific Reports」
https://www.nature.com/articles/s41598-023-35915-w(外部サイトへリンク)
Evaluation of SARS-CoV-2 isolation in cell culture from nasal/nasopharyngeal swabs or saliva specimens of patients with COVID-19
「COVID-19患者の鼻腔/鼻咽頭拭い液検体および唾液検体からの細胞培養によるSARS-CoV-2分離の評価」
矢澤俊輔、山崎笑子、佐賀由美子、板持雅恵、稲崎倫子、嶌田嵩久、大石和徳、谷英樹
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