安全・安心情報
更新日:2021年4月2日
ここから本文です。
富山県は、国の名水百選に全国最多の8か所が選定されるなど、「水の王国とやま」と呼ぶにふさわしい豊かで清らかな水環境を有しています。
なかでも、ポンプなどの動力を使わなくても地表より高く地下水が噴出し、絶え間なく湧き続ける「自噴井戸(自噴井)」は、本県の豊かな水環境のシンボルとなっています。
県内には、約3,000本の自噴井戸があるといわれており、地域、場所によって、個々の家庭の生活用水や地域の共同洗い場、観光やまち歩きの拠点として利用されています。
県では、この貴重な水環境を将来にわたって保全していくため、自噴地帯を有する市町村と連携し、自噴井戸における節水をはじめとした保全対策を推進しています。
自噴井戸は、一旦設置すると絶え間なく地下水が湧き出し続けます。
必要なときに水を出す水道とは違い、自噴量は相当な量になり、生活用水に使用されている地域でも大半が使用されずにそのまま流されています。
また、都市化の進行に伴う水田の減少など、近年の地下水を取り巻く状況の変化を受け、自噴量の減少、自噴の停止や塩水化といった障害が懸念されることから、その対策の一つとして「節水」に取り組む必要があります。
節水の取組みとして、「小径ノズルの取付け」、「吐出口高さの変更」及び「節水バルブの取付け」の3つの具体的な方法を提案しています。
これらの方法については、有識者や主要な自噴地帯を有する市町村、住民、関係団体等から構成する「自噴井戸保全対策検討会」で検討していただきました。
3つの方法にはそれぞれ特徴があり、個々の自噴井戸の状況に応じて適切な方法を選択することになります。
21世紀は「水の世紀」とも言われ、世界に目を向けると、砂漠化や水不足の進行など、水を取り巻く問題に困っている地域が数多くあります。
本県の豊富な地下水も無限ではなく、自噴井戸がいつまでも湧き続けるとは限りません。
自噴井戸の所有者の皆さんが、「もったいない」の精神で自ら節水に取り組むことが必要ではないでしょうか。
ここでは、県内で実際に取り組まれている節水対策の取組み事例について紹介します。
「名水の里」黒部市生地地区の海岸部にある自噴地帯では、県及び市の補助を受けて、自噴井戸への「バルブ」や「ろ砂器」の取付け工事を行い、「バルブ」の調節によって自噴量を概ね半分に絞る取組みが続けられています。(平成20年2月から開始)
取組みを継続する19井の自噴井戸全体では、1日当たり最大約1,800トン、一般家庭の水使用量で約1,500世帯分の節水がなされています。
お問い合わせ
関連情報
目的別情報
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください