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更新日:2021年3月30日
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本展は、美人画の世界において東西を代表する上村松園(明治8年~昭和24年)と鏑木清方(明治11年~昭和47年)の初期から晩年にいたる67点の代表作品によって構成するものです。
松園と清方は、明治から昭和にかけて、西欧美術の摂取など大きく揺れ動いた日本画壇の中にあって、時代の波に翻弄されることなく美人画という世界的にも例をみない日本文化特有の美の表現に生涯をかけました。
この二人の美人画家の特色を簡単に紹介すれば、松園の作品には自分自身が理想とし追い求めた女性が描かれています。このため、作品には凛とした精神的な強さがあります。おそらく松園は、このような女性を描くことで生涯自らを高めていったのでしょう。
一方、清方の作品には、いかにも神田生まれらしい江戸の粋な雰囲気があり、市井の生活者に寄せる温かな眼差しがあります。
松園の描く女性の美が精神的であるとすれば、清方の描く女性の美は、女性の感情のゆらめきをさりげなく描き出した情感にあります。
本展には、松園の作品32点、清方の作品35点を展示しますが、今まで、この巨匠の代表作品による二人展の開催は困難とされていただけに、大きな反響があるものと期待しています。二人の美人画の世界を、心ゆくまでご鑑賞ください。
鏑木清方「遊女」
横浜美術館蔵
上村松園「鼓の音」
(財)松伯美術館蔵
鏑木清方「襟おしろい」
鎌倉市鏑木清方記念美術館蔵
上村松園「蛍」
西宮市大谷美術館蔵
会期中に作品の一部を展示替(前期10月4日~20日、後期10月22日~11月4日)
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