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更新日:2021年4月1日
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近代最後の文人画家と呼ばれる富岡鉄斎(1836~1924京都生まれ)は、幼少時から学問を志し、国学や儒学、仏教等を学ぶとともに、書画や詩文を深く嗜みました。幕末は勤皇学者として国事に奔走しましたが、明治維新後は神官を拝命した一時期をのぞけば在野の文人として活動しました。
鉄斎の絵画は生前から大変な人気に支えられていましたが、鉄斎自身は常々「わしは儒者であって画師ではない」と語っていたといわれます。しかし深い学識と研鑽を積んだ確かな画技による鉄斎画の世界は、流派を問わず既成の描法に捉われない自在な画境を示すもので、現代においても新鮮であり、国際的にも高く評価されています。
今回は、画家としての鉄斎の魅力を紹介するもので、その画業を伝統的な南画・文人画を学んだ初期、大和絵や琳派、浮世絵などを積極的に学んだ中期、そして鉄斎らしさを発揮し自由奔放に遊び、熟成した画境を示した後期の三期に分類し構成します。また、画家の修練を知る粉本もあわせて展示します。
なお、本企画は鉄斎と親しく交流のあった個人コレクションを中心に、主要美術館の所蔵作品をあわせて構成します。中でも、鉄斎の名品として知られるものが含まれる個人コレクションの公開は半世紀ぶりであり、注目されるものとなるでしょう。
「三獣饗帝釈図」1889年
碧南市藤井達吉現代美術館所蔵
「《妙義山図・瀞八丁図》のうち右隻《妙義山図》」1906年
布施美術館所蔵
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