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更新日:2021年2月24日
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むかしあったとぉ~(立山のちょっと昔の話)
立山には、火山活動でできた平らな地形がいくつか見られます。現在、国土地理院の地形図には、美女平、下の小平、上の小平、弥陀ヶ原、天狗平、室堂平の六つの地名が記されていますし、ガイドブックなどには、ブナ平、弘法平、追分平など、平を示す地名がたくさん見られます。昔から平の地名がこんなにたくさんあったのでしょうか。
地元の古老等に聴いた話では、昔から使われていた平の地名としては、美女平、ブナ平、やしょう平(弥聖平?)、弥陀ヶ原、天狗平等があります。弘法、追分や室堂は、平をつけて呼ぶことはしませんでした。それはもともと、追分のように松尾峠との分岐点などを示したもので、後から平を付け加えたように思います。地名は、人の営みを現すものです。歩いて立山に登る人たちにとって、平らな地形は、あまり意識されなかったのかもしれませんし、たとえ平らな地形でも木々によって見晴らしが悪い場合は、地名に残らなかったのかもしれません。弥陀ヶ原のように、広大な広さを感じられることが、平が地名になるために重要だったと思います。反対に、今回はあまり詳しく書きませんが、立山の坂の地名は、昔は今よりたくさんありました。坂を歩いて登るのが、大変だったせいでしょう。
立山登山が車中心に、物資輸送がヘリコプターで行われるようになり、そのためにもより細かな地名が必要になって、恒性皇子の伝説、称名滝、雄山を拝める修行の場ということで弥聖平といわれた所が、上・下の小平にリニューアルされたのかもしれません。本誌「たてはく」が、今回からA判になりリニューアルされましたが、歴史と伝統をきちんと押さえて『むかしあったとぉ~』を書きたいと思います。
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