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更新日:2021年2月24日
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むかしあったとぉ~(立山のちょっと昔の話)
立山連峰の一峰、別山(2885m)の守り本尊様は、帝釈天といわれ小さいお堂に祀られています。別山から見る剣岳は素晴らしく、また、地獄谷や室堂平も一望に見渡せます。
この峰の頂上付近に「硯ヶ池」と呼ばれる池があります。名前の由来は、形が書道の「硯」に似ているためと言われ、河川など水の入口も出口もない水たまりのような池です。池の水源は、天から降り積もった雪が溶けた水だけで、秋には池が干上がってしまいます。
八月下旬に、この池の水を芦峅寺の衆徒たちがボンボラ(竹筒で作った水筒)にくみ取り、大切に持ち帰って各家の仏間で保管します。
十月になると衆徒の家では、檀那場まわりに持参する経帷衣や各種の護符作りをはじめますが、硯ヶ池の水を使って墨汁をつくります(“神の水”)。
刷り上がった経帷衣は乾燥後、女性たちの手で縫われ、護符も乾燥後、朱印が押され、檀那場に届ける準備をします。
高山で、雪解け水だけが頼りの生物にとっては大変厳しい環境の池ですが、今から52年前、プランクトン(ミジンコ)をただ一種類発見しました。新種らしいとのことで富山大学の教授にご指導を仰ぎながら調査研究したことも今では懐かしい思い出になっています(スケッチは当時のもの)。
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